箱庭療法について

心理カウンセラーになるには色なカウンセリング技法を覚えておく必要があります。そのうちの1つが箱庭療法です。箱庭療法とは心理療法のひとつで、患者がカウンセラーに見守られながら、与えられた箱の中に自由におもちゃやオブジェを配置して箱庭を作る表現療法です。
箱の大きさは57cm×72cm×7cmと決まっていて、中には砂が入っています。大抵は箱の内側が青く塗られていて、これを空や海に見立てることができます。患者は砂も自由に動かし、島や川を作り、そこに物を載せていきます。
箱の中に入れるものには特に制限はありません。様々なオブジェを用意し、その中から患者に選んでもらいます。
箱庭療法の狙いは、箱庭に患者の心の中を投影することで、言葉にできない患者の心理を具現化させ、それについて会話することで症状を緩和したり、抱えている問題を改善することです。患者自身も認識していない深層心理の世界は、作った箱庭に表現されます。箱庭というツールによって具現化した深層心理を患者自身が確認することで、自己の内面を認めることができ、患者の内的統合が果たされやすくなります。
箱庭療法におけるカウンセラーの役割は、まず第一に患者が箱庭を作る過程を静かに見守ることです。カウンセラーに見守られることで、患者は安心して箱庭に深層心理を投影することが出来ます。
そして、完成した箱庭について患者と会話することです。このとき、カウンセラーの箱庭に対する解釈は伝えずに、患者から箱庭の意味を引き出すことが重要です。箱庭の中に患者自身はいるのか、いるとしたらどんな気持ちでいるのか、この箱庭の世界はこれからどうなっていくのか、など、患者自身の言葉と感性を大切にして会話することが重要とされています。
箱庭療法は当初、子ども向けの療育方法として使用されていました。しかし今日では年齢を問わず広義の精神障害を持つ患者に使用されています。
なお、世界の中でも特に日本は箱庭療法が普及した国として知られています。日本では病院だけでなくカウンセリングルームなどでも箱庭療法が体験できるところが多いようです。